前回の続きです。
「①おなか単体で引き上げるタイプ」
「②内ももを使うためにおなかを引き上げるタイプ」
「③まっすぐ垂直に踏むタイプ」
そして
「④しなりを転がして踏むタイプ」
以上のように4つのタイプに番号をつけました。
前回まで説明してきた方法は、数字が大きいほど条件の良い人にしか出来ないバレエ、数字が小さいほど条件の悪い人でも出来るバレエになります。
ですから①が多数派、④が少数派です。
人数は、①>②>③>④となります。
そして数字が小さいほど5番に入らない、ターンアウトしない、甲が出ない、つま先や膝が伸びない、となります。
数字が小さいほど身につけるのは簡単だけどバレエが踊りにくくなると考えてください。
④が最も楽でシンプルに踊りやすく、①が最も複雑で踊りにくい。
バレエはシンプルな立ち方ほど身につけるのが難しく、複雑な立ち方ほど身につけるのが簡単です。
なぜ④が楽にシンプルに踊れるかと言うと、下に行けば行くほど上に上がる体だからです。
沈まないように頑張る必要も無いし、上に上がろうと頑張る必要もありません。
だから踊りやすさは、①<②<③<④になります。
そして、この4つの方法はどれが正しくて、どれが間違っているという話ではありません。
どれが最新で、どれが時代遅れという話でもありません。
あなたの体の条件次第で、どの方法が出来るかが決まります。
自由に好きな方法を選べるわけではありません。
残念ながら「①おなか単体で引き上げるタイプ」の条件を持った人は「①おなか単体で引き上げるタイプ」しか出来ません。
他に選択肢はありません。
表現も限定されます。
①のバレエしか踊れません。
①の条件を持つ人が④のバレエをすることは無理です。
逆に「④しなりを転がして踏むタイプ」の条件の人は①②③④のどれでも出来ます。やろうと思えば。
反面、どの先生に習うことも全部出来てしまうので、どの先生の教えも正しく思えて、自分の体に本当に合った方法がどれなのか、選択肢が多すぎてなかなかわかりません。
指導者が①の教えをしている教室に②③④の条件を持つ生徒が来た場合、生徒の本来の才能を潰すことになります。
②の教えの教室に③の条件の生徒が来た場合も、③の教室に④の生徒が来た場合も同様です。
自分以上に条件の良い生徒が来た場合、細かく教えずにある程度ほっとくべきです。
続く。
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