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日本人が知らないバレエの立ち方その②引き上げの距離が長いバレリーナは体幹でバランスをとらない

絵に書いたように、2つのボールを落とした場合、床の角度によって跳ね返る角度が変わることに注目してください。



前回の続き。

番組の実験であったように、床がしなるほど交差点の高さは低くなります。

この交差点の高さが重要なのです。

交差点で体のバランスをとるからです。

 

パラボラアンテナは送信時には焦点(交差点)から電波を出して送信します。

受信時には焦点に電波が集まります。

同じように人間も、交差点から体に命令を送信したり、情報を受信したりして体のバランスをとります。

 

交差点の高さは人によって違います。

しなりで踏めるほど交差点は低くなります。

交差点が低いほどバレエの才能がある人、バレエ向きの体の人です。

 

しなりで踏むバレリーナの交差点は膝下にあります。

交差点より高い位置にある関節、例えば膝、股関節、腰、みぞおち、首などで姿勢のコントロールをしません。

バランスをとるために体幹は使いません。

むしろ膝下の交差点が体幹なのです。

 

交差点の低い感覚を「床を(しなりで)踏む」と言います。


また、交差点から上に伸びる感覚もあります。

これがしなりで踏むことによる、バレエ本来の「引き上げ」です。

交差点が低いバレリーナは、引き上げの距離が長いのです。


これは、一般的に日本人バレリーナのやっている「おなかの引き上げ」とは違うものです。

床を「まっすぐ」踏む立ち方とも違います。



体型の特徴として、交差点は細くなるので、しなりで踏むバレリーナのふくらはぎは細くなります。

 

交差点がウエストの高さにある人は、ウエストが細くなります。

さらに交差点が高い人は、みぞおちのあたりが細くなります。

これが日本人女性に多い、下半身がどっしりして上半身の細い体型です。

つまり日本人(特に女性)は、あまり踏めてないのです。

 

さらに交差点が高くなると、交差点そのものが無くなります。

それが平面にボールを落とした人です。

体型も寸胴でウエスト自体が無くなります。

体は動かない(動けない)ので、バランスを崩すこともありません。

日本人的な重たい足腰の強さです。

 

番組の実験にはありませんでしたが、パラボラの逆がO脚です。

逆パラボラの床にボールを落とすと左右に離れていきます。

体の中心が抜けて、外側だけの体です。

まったく踏めない体です。

 

続く。