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支えとはスケボーである

支えとは何か?


支えとはスケボーです。波です。


波は斜め下に落ちながら前に進み、また斜め上に上がりながら進みます。


肩から指先に向かって滑り台みたいな感じです。

その滑り台がスケボーやスノーボードのハーフパイプになっています。

行ったものが帰ってきます。


縦方向のハーフパイプと横方向のハーフパイプが合わさって、三次元的なサラダボウルのようなものが両腕の前にあります。


鍵盤の手前を弾いても、肘から指先方向に進んでいくので「ホロヴィッツは鍵盤の奥を弾いている」と言われるのでしょう。

鍵盤の奥は波打ちぎわです。


ホロヴィッツは鍵盤が手前から奥に向かって滑り台のような下り坂になっている感覚があるかもしれません。

同時に登り坂の感覚もあるでしょう。


イスを高めにすると腕の重みが、かけやすくなり波は「ザッパーン!」と大きくなりやすいと思います。


「下がる」と「上がる」は曲線で繋がっています。

地続きです。

海の波はどんどん進んで行きますが、腕は肩にくっついているので自然と円運動、球体になります。

その円は演奏の呼吸のようになります。


波は落ちません。

滝は上から下に落下して、そこで流れは止まり、終了です。

そこに呼吸はないのです。

呼吸してないから死んだ音です。

音に丸みが無く、とがった音になります。


上下の直線は、誰が弾いても同じで個性がありません。

誰が一番正確に弾けるか?ぐらいの差しかありません。


上手い人で、上下に弾いているように見える人は、上下の直線ではなく縦に長い楕円だと思います。

それは縦長になったり横長になったり自由自在に形を変えます。

楽譜通りではなくピアニストの感情やノリに合わせて。

だから円運動だと、ひとりひとりの個性がナチュラルに生まれます。

自分にしか弾けないピアノが弾けます。


続く。