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プリエ、外に開くと内に閉まる

前回、股関節や肩関節のような関節面が凸の球関節は、骨を動かした方向とは反対方向に動くと書きました。

 

足裏もこの球関節のように、転がる様にスムーズに移動します。

これがアーチ重心です。

 

土踏まずのアーチに正しく体重が加わると、土踏まずと相反するアーチを感じることができます。

このため、足裏に半球をつけたような感覚になります。

足裏には縦横のアーチがあるので。

 

そして股関節が球関節で、足裏がアーチ重心で移動すると、プリエで脚を外に開く時、股関節と足裏は中心に引き寄せられます。

絵の黒い矢印方向に脚を開くと、白い矢印方向に閉まります。

 

この様に正しくプリエが出来て、正しく股関節や足裏が引き寄せられた結果、2番ポジションから1番に、1番ポジションから5番へとクロスしていきます。

 

5番に頑張って入れるのではなく、正しくプリエして踏めば5番になってしまうのです。

外に開けば開くほど中心に向かって引き寄せられる体だから自然と5番になるのです。

 

2番ポジションで正しくプリエが出来ていない場合、何回プリエをしても、股関節や足裏は寄ってこないので、永遠に形だけの5番しか出来ません。

 

股関節が中心に寄ると、アラセゴンドに脚を上げる時、骨盤を傾けないと脚は上がりません。

ロシア人を見ても骨盤は傾いています。

 

踏めてない人の骨盤が傾くのとは意味が違います。

日本人は股関節が中心に寄ってない人が多いので、骨盤を傾けなくても脚が横に上がる人がいます。

 

ただ股関節が外についていると内ももは使いにくくなるので床を踏みにくくなります。

そのために踏むよりも、おなかで引き上げる浅い五番のバレエをする日本人が多いのです。