リズム感の無い人は、自分の中にリズムに対する軸が無い。ということをミュージシャンの方が書いてました。
この言葉が出てくるには、音楽が立体的に捉えられている、ということが前提になるので、私はこの方のことを全く知りませんが、凄い人だなと思いました。
この方の言うリズムに対する軸は、床を踏み上に伸びることでできると思います。
前回、踏めている人はバレエで腕や脚を上げると無意識に重心移動をして体が揺れると書きました。
これと同じようなことが音に対しての体の反応としてあると思うのです。
音に体が引っ張られたり、遠ざかったり。
音の種類によって、音と体の距離感が変わる感覚ってわかりますか?
楽器によっても高音低音によっても距離感が変わります。
音によって右を向かされたり左を向かされたり、上にグイーンと上昇する音、下に垂直方向にズン!と落とされる音、中心から外にバーンと広がる音、ギューっと周りからお腹に向かって収縮する音、宙に浮いてるような音、歩いている音、全力疾走している音等々いろいろあります。
ブランコに乗る子供の後ろに親が立って、子供の背中を押して勢いをつけることがあります。
その親の勢いが音です。
ブランコに乗った人は振り子があるので音を体で感じるますが、ブランコに乗ってない日本人は揺れないから何も感じない。
気持ちいい曲はブランコの勢いが一番早くなるところで歌詞があって、ブランコが一番高くなったところでシンバルが鳴ったりする。
このシンバルはブランコに乗った人が「そこにアクセントがほしい」と感じているタイミングで気持ちよく鳴る。
スカッとして気持ちいい。
踏めている人が元々持っている振り子の感覚をミュージシャンが音楽で押したり引いたりする。
それを周期的にやられるから体が自然とノってくる。
体が揺れ動く。
音楽に客の体が乗っ取られ、そして会場全体が乗っ取られる。
境界線がなくなる。
こういう反応が踏めてない人には感じづらいのです。
どっしり体が沈んでいるので揺れない、だから振付もできないし作曲もできない。
わび、さび、的な曲なら作れると思います。
そういう曲も素晴らしいし、好きですけどね。
曲から感じる風景に入っていけるので。
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