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メトロノームとバレエ

皆さんはメトロノームの同期という現象を知っていますか?  

 

揺れ動く台の上に複数のメトロノームをのせ針を動かします。 

初めはバラバラに動いていたメトロノームがいつのまにかピッタリと同じタイミングで動くようになっているという現象です。 動画サイトで検索すればいろいろと見ることができます。  

 

メトロノーム以外でも同期現象はおこります。

 

壁に掛けた2つの振り子時計がいつのまにか揃う。

たくさんのホタルが同じタイミングで光る。

たくさんのカエルが同じタイミングで鳴く。

複数の炎を近づけると揺らぎが揃う。

人間ならば心臓細胞たちが同じタイミングで動く。

脳細胞たちが同じタイミングで信号を送る。

吊り橋の上を歩く群衆の歩調が揃うなど。 

 

生物でも人間でも非生物でも、そこにリズムがあれば同期します。  

ビートでは、このバラバラなものがいつのまにか揃う同期現象の原理で体の条件を変えていきます。

 

まず安定し過ぎた日本人の体を不安定で揺れ動く体にします。 

安定し過ぎた体からは振り子、らせん、リズム、波、音楽性が生まれません。 

 

そして、体の中に複数の振り子を作り、その振り子がリズムを作り、リズムとリズムが出合い、お互いに影響を与えあい自然と同期していきます。 

同期することで体は上に伸び引き上がります。 

何故なら同期することで体が同じタイミングで同じ方向に規則的に揺れ動くようになるからです。 

ですから体の中でぶつかったり相反する力が生まれません。 

体が整い秩序ある繋がりが自動的に生まれます。  

 

頭から体に命令を出して無理矢理に体を変えるのではなく、重力に身をまかせることで条件を変えていくのです。 

バレエは複雑で難しく見えるかもしれませんが、実は単純な原理なのです。