バレエが下手になるピアノ、ピアノが下手になるバレエ

私も子供の頃、近所の普通のピアノ教室で少しだけ習ったことがありました。

ですが指を上げるのがストレスで、すぐ辞めてしまいました。


その時に習ったのがロシアピアニズムの教室だったらまた違ったかもしれません。


昔から私は指先が不器用です。

字も汚いです。

携帯で文字を打つのも、人より時間がかかり疲れるので好きではありません。


バレエを教えていて昔から感じていたのが、ピアノを習っている子は音感が鈍い子が多いということです。

これは音が正確にとれるという意味ではありません。


音の波を体で感じることが出来ないのです。


ロシアピアニズムの先生のブログに「日本的な奏法で指先を使うと耳が閉じる」と書いてあり、なるほどと思いました。


指先に意識がいくことで手首、肘、肩、首、胸、背中が無意識に固まります。

肩関節は股関節に影響を与えるので全身の動きまで悪くなってしまいます。


これではピアノを習うことでバレエが下手になりますね。


バレエでも足の指を縮めてしまうと上達しません。

つま先ばかり器用に使うと身体の先端が軽くなり、適切な重みを感じられなくなるので美しく動けません。 


間違った足の指の使い方をすることで足首、膝、股関節が無意識に固まります。

重心の転がりが無い。


こういう体の子は、やはり肩も肘も手首も指も縮めて使ってしまいます。

そして腹筋にも力みがあります。


ストレッチをして柔軟性はあっても、動きは固いので怪我もしやすいです。


だから、バレエを習ってもピアノが下手になってしまいます。


ピアノで指先を使い、バレエでつま先を使い、末端ばかり固めて器用に使うことで体の中心が上手く使えなくなり、日本人らしさを加速させてしまいます。


体の中心とは骨盤底筋、横隔膜、腹横筋、気管支なども含みます。


これらは歌を歌う時に重要ですから、声楽をやっても下手でしょう。

きっと、のどだけで歌うはずです。


この悪循環が、床を踏むバレエとロシアピアニズムの組み合わせなら逆になると思います。(正しい指導であれば)


バレエをやればピアノも上手くなり、ピアノをやればバレエも上手くなる。


相乗的に良くなると思います。


軸ができると体の中心が強くなるので、歌にも良い影響があるはずです。


そういう流れをつくることが本来の芸術教育だと思っています。